留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

大学・大学院・短期大学・専門学校 奨学金留学

留学先国・地域:英国・ロンドン
留学期間:2020年9月から2024年6月
学校名:ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ(進学準備コース→学部コース)
専攻名:進学準備コース:人文コース/学部コース:政治・社会学
留学形態:大学への進学(学士号取得)・日本の大学/大学院在学中の留学(学部進学準備コース(ファンデーションコース、ロンドン)→学部コース(ロンドン))

Q. 留学をしようと思った動機を教えてください。

高校生の時、大学に行ったら何をしたいかなあ、ということを考えた時に、
①新しいものに触れワクワクし続けたい:高校生の時に2週間ほどオーストラリア、イギリスに滞在したことがあり、その時に英語で勉強していた時はすごく楽しかったことを思い出した
②知らないものを見てみたい:好奇心旺盛な性格で、新しいものを見て、それと既存の知識を組み合わせて理解しようとするのが好きだと思った
③日本という国を外から見てみたい:日中韓の教科書問題やアイデンティティに興味があり、せっかくなら外の国から日本を取り巻く問題を見てみたいと思った
という点を踏まえて、外国の大学に行こうと思いました。


Q. 留学先の国・地域、留学先校を選んだ理由を教えてください。

国を選んだ理由:
①進学準備コースが必須:今まで留学したことがなかったので、きちんと準備してから大学に行きたいと思いました
②政治学・国際関係論の発祥の国:もともと外交問題に興味があったので国際関係論を専攻の中心にしようとしていました。ただ、進学準備コースから学部に進む際に国内政治の方に興味があることがわかったので、今は政治学と社会学に移っています。

大学を選んだ理由:
①ダイバーシティ:日本を外から、新しいものを、というように、広い視点を持った人がいる大学で学びたいと思いました。
②優秀な研究大学:実際に卒論を書く中で、色々な教授・学生と話して新たな切り口を得られるので、正解だったなと思います。


Q. 留学に対する家族の反応はどうでしたか?

「いいんじゃない?」の一言で、そこからずっと応援し続けてくれています。金銭的な面では、奨学金に受からなくても行ってもいいよと言ってくれましたし(結局現在は奨学金を複数いただいて勉強していますが)、心理的な面では、留学準備のエージェントとの話し合いについてきてくれたり、頑張ってるね、大丈夫と応援してくれたりしています。保険や国民皆保険の取り扱いなど親に頼らなくてはいけないことも多くありますが、その度に手を尽くしてくれているので、金銭・心理的な面ともに勉強に集中できる点について、本当に感謝しています。

Q. 留学の準備にはどのくらいの期間を要しましたか?留学を思い立ってから、実際に出発するまで、それぞれの準備段階にわけて教えてください。

2018年秋頃(高校2年):大学留学を決定
この間でさまざまな留学フェアに参加
2019年春頃(高校3年):国、出願先大学、科目決定
この間で出願情報を集める
2019年秋頃(高校3年):大学出願開始、奨学金出願開始
2019年12月頃(高校3年):大学一次試験
2020年2月頃(高校3年):大学二次試験・合格、奨学金合格
2020年9月頃(卒業後):進学準備コース進学


Q. 留学情報の収集はどのように行っていましたか?使用したウェブサイト、雑誌、イベント、SNS(YouTube、Twitter等)などがあれば、あわせて教えてください。

・先輩のブログ(大学名+ブログで検索すると出てきがち)
・留学斡旋会社、 British Councilの留学フェア
・大学ホームページ
また、進学準備コース進学に関する情報が不足しているという危機感から、友人と情報提供サイトをやっています。よければ参考にしてみてください。
団体トップページ:https://foundationuk.wixsite.com/mysite
過去の体験談:https://foundationuk.wixsite.com/mysite/past-stories


Q. 語学学習はどのように行っていましたか?

もともと高校で英語が一番得意科目で、英検準1級とIELTS6.5を保有していました。しかし、IELTS・Speakingのスコアが不足していたので、半年ほどかけて高校のネイティブの先生と過去問を何回もやったり、自分の回答を録音・書き起こして改善してみたりすることでスコアを上げました。また、奨学金をいただいて英語学校に通っていました。


Q. 留学(斡旋)サービスなどは利用しましたか?

利用しました。滑り止めにした大学がそちらのサービスを使っており、手間を省いて出願できたからです。


Q. 留学の資金調達はどのように行いましたか?利用した奨学金などがあれば、あわせて教えてください。

・JASSO海外留学支援制度 学部学位取得型(4年)
・寺浦さよこ奨学会海外留学奨学金(1年)
・Tazaki財団語学奨学生 留学奨学生
残りは親の支払い(1年目の生活費と4年間を通した学費)、アルバイト代(2年目からの生活費、奨学金の不足分)


Q. 入学や学生登録の手続き、ビザの手続きなどはどのように行いましたか?特に苦労したことや気を付けた方がいいことなどがあれば教えてください。

・まとまったお金を求められることがある(NHS、イギリス版国民皆保険の保険料)ので、ある程度用意してから準備を始めたほうが良いです。
・時間の猶予を持ってやること:ビザは往々にして遅れますし(コロナ、オリンピックetc...)、入学手続きも書類が必要になったりして、時間がかかることがあります。早めに動くと安心と思います。

Q. 留学中の学校生活はどうですか(どうでしたか)?海外の学校だからこそ苦労することや、逆に学校生活での楽しみなどを教えてください。

大学での勉強が楽しくて仕方がなくて、それが嬉しいです。
・アイデンティティ・ナショナリズム:政治学のトピックを扱っていればナショナリズムという概念は切っても切り離せないもので、その周りの議論を理解することが自分がもともと興味を持っていたことの説明につながると感じることが多々あり、面白いです。
・ヨーロッパ中心主義:いわゆる脱植民地主義・クリティカルセオリーのような視点に重きを置いた先生が多いので、必然的に「自分の興味分野ではどうだろう?」と考えざるを得ず、良い環境にいると思います。


Q. 学校外の生活はいかがですか(いかがでしたか)?寮などでの生活や休日の過ごし方に加えて、街の治安などについても教えてください。

大学の帰り、フラッと大英博物館やナショナル・ギャラリー、コートールド・ギャラリーなどに立ち寄れるので、贅沢で良いリフレッシュになります。

ロンドンって治安大丈夫…?とよく聞かれますが、私は「外国にいるという自覚を持って生活していたら大丈夫では?」と答えるようにしています。スリや家を借りる際の詐欺は横行していますが、気をつけて過ごせばある程度は防げるかと思います。


Q. アルバイトやインターンはしていますか(していましたか)? 

アルバイトは接客業をしています。自分の学問的興味を大学とは別の方向から掘り下げることができるもので、学問的な意味でも、または休みの間の英語の勉強になるという点でも、意義のあると思っています。
自分の興味と経験とするためにインターンを少しだけしました。日本の会社に就職するのであれば自分の売り込み方次第でインターンをしなくても内定はいただけるのかと思いました(もちろん職種や会社によりますが)。

Q. 留学を経験してみて感じたこと、学んだことはありますか?

たくさんのことを学びましたが、以下にざっくりまとめます。
①学問的意義:
・国民感情と政策の関係、及びその外交政策への表現という広範なテーマに興味がありましたが、その中でもメモリー・ポリティクスという分野から説明できることがわかり、院での研究に繋げたいと思います。
②生活に対する思い:
・良い意味でも悪い意味でも、自分の人生には自分しかいないことを強く感じるようになりました。たくさんの価値観、社会規範が存在する中で、自分が正しいと思うことは何か?どうありたいか?と考えるようになりました。


Q. 最後にこれから留学をする方へのメッセージ・アドバイスをお願いします。

私は高校生の時、英国の高校への留学プログラムに落選して初めて、「あと少しで外国に行けたんだ」と気がつき、海外大学進学を選択肢に入れるようになりました。自分の中で大きなパラダイムシフトでした。
それからもう5年くらいになります。大学での勉強も生活も大変でしんどいことも多いですが、それでも価値のある日々だと思います。卒論の構成を考えるのが楽しいです。海外の大学に行ってみることは、選択肢に入れる価値のある、また実現可能性もある進路の一つだと思います。
私には、皆さんにとって留学が善いものかはわかりませんが、やってみたいこと、見てみたいことや勉強したいことがある方が、その夢を叶えられることを祈っています。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。